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ミュンヘンは僕にとっては凄く魅力的で、不思議な街だった。初めて目にする物ばかりで、目移りするっていうか何て言えばいいのかな?街中がキラキラしてて、自分が今まで生きてきたリゼンブールにはないものばかりなんだもん。 十二月にも入ると、街の中は物凄く鮮やかに彩られ金色や緑、赤の物ばかりになってくる。生身になって初めて兄さんと過ごすクリスマスっていうイベント。 「凄いね、兄さん」 僕は見るもの全てに感動を示す。そんな僕を見るのが楽しいのか兄さんはよく僕を街に連れ出してくれた。 「うわ〜うわ〜」 「アル…上ばっかり見てると危ないぞ?」 「うん、ねぇこれって何のお祭り?」 「ん?祭りって言うか…えっと、キリストの降誕祭。ホントは明日なんだけど前日にはイブでこうして派手に過ごすみたいだな。太陽の新生を祝う冬至祭と融合したものって言われてるみたいだけど。こっちはキリスト教っていう宗教だからこの時期になるとこうしてお祝いするみたいなんだ。しかも今年はこうして雪も降ったしホワイトクリスマスって言う事だな」 「へ〜そうなんだ」 「あ、アル?こっち…教会に行ってみよう」 兄さんに促され、二人して街の外れにある教会へ向かう。神父もいないせいか街の人達が交代で掃除をするだけでほとんど廃墟に近い感じになってしまっている場所。こちらに来て何度か祝祭日にはリゼンブールに戻れますようにって、お祈りの為にこの教会へ足を運んでいたけれど… でも何度か来なれた教会だったのに、今日のこの場所はいつもと違い祭壇も教会の周りも全てが飾られ、華やかに形を変えていた。見慣れた場所じゃないみたいだ。 「こんなに変わるもんなんだね?」 お祈りをする為の椅子に並んで腰をかけ、僕は祭壇上部にあるステンドグラスを見上げる。マリア様、キリスト様…どういった人達か以前兄さんに全部教えてもらった。 僕の知らなかった世界、こんな世界もあるんだと記憶したのを覚えてる。 「はっくしょ…」 「わっ…大丈夫?外少し雪降ってるし寒いんだ」 夜も時間が過ぎ、随分と気温も下がってきたせいか教会の中も肌寒く兄さんが隣でくしゃみをした。いつの間にか外は雪が降り、ホワイトクリスマスになっている。 「帰ろうか、風邪…ひいちゃうね?」 「ん…ちょっと冷え込んできた」 そっと手を伸ばし、肩を抱くと自分の方へ引き寄せてみる。突然の行為で兄さんの体に少し力が入っていたけれど、でもすぐに寄り添ってきた。雪に反射して聖堂の中が明るく見える。 「ゴメンね?僕がクリスマスを見たいなんて言い出したから」 「お前のせいだけじゃねぇよ…俺もお前の喜ぶトコ見たかったし、いいよ」 「うん、ありがと」 「う〜マジ寒めぇ…」 機械鎧が冷たさを吸収してしまって、体全体が冷えるような感じだ。肩が微かに震え、冷たさが全身に伝わってくる。誰もいない教会の中、隙間風も入ってくるような状態。 「兄さん…?」 今迄小さく丸まったような状態になっていた兄さんは、僕の胸に頭を預け体に腕を回してきた。 「アル…寒い」 「も、か…帰ろう」 「いや…ここでいいから、暖めてくれよ」 「え…ええっ?」 ここでって…兄さんは何を言い出すのかと、僕は耳を疑った。このプライドの高い兄さんがここでなんて… まさかこんな事を言い出すなんて思いもよらなかった。 「あの…」 「お前の体温…暖かいよな?」 「う、うん…もう鎧じゃないからね?」 「アル…お願い…」 兄さんの唇が僕に近づいてくる。信じられない思いを心に閉じ込め、僕は目を閉じる。その瞬間自分の唇に柔らかい物が触れ、キスをされてるのだと感じた。うっすらと瞼を開けると、目を閉じた顔が確認できる。 キスをした状態で兄さんは自分の洋服を順番に取り去り、白い胸が目の前にさらけ出された時には、僕の理性も吹っ飛んで裸になった肉体を抱き締めていた。 むさぼるようにキスを繰り返し、体に赤い斑点を順番に落としていく。 兄さんは少し体を押し返すと、冷たさと戸惑いでもつれる指を使い今度は僕の服とズボンのファスナーを下ろされた。なんだか物凄く求められている気がして心臓がドキドキと高鳴り気持ちが興奮してくる。 「ここで…?誰か来たら…」 「こんな雪の降る夜に誰が歩いてる?しかも廃墟に近い教会の中だぜ?」 そんな事を言われ、僕はゴクリと喉を鳴らした。もしかして、ここに来たのも計算の上だったのかと心臓の音がやけに耳につく。ズボンの前もはだけさせた状態で、自ら下着を下ろし着ている物を全て取り去ってしまった兄さんは、そろそろと僕の前に近づいてくる。 「アル…俺」 「うん」 「ここにもう一度誓うよ…お前の事が本当に好きだ。もう離れない」 「うん…僕もだよ?兄さん」 ステンドグラスからこぼれる月明かりだけを頼りに、兄さんは僕の体をまたぐようにして乗っかってきた。 「ちょ…兄さん?」 「今日は、俺が…」 「あ…」 股間に顔を埋め、性器の先に軽くキスをすると見る間に唇へ飲み込んでいかれた。生暖かい口内、その部分だけの温度が上がってしまう、体がピクリと反応してしまい無意識に兄さんの頭を抱え込んでしまった。 「あ…ぅんっ」 舌先だけでなく全体で、裏からくびれの部分まで丁寧に舐め上げていく。唾液に包み込まれぴちゃぴちゃと舐め上げる音がし始めると、それに我慢できず僕は腰を突き上げてしまい喉の奥を突いた。 「んっ…ぐ、ぅ」 「はっ…ゴメ…」 口を離した兄さんは無言のまま僕の上に進み、今度は屈みこむような姿勢を取った。勃ちあがったモノを前から生身の左手で支え場所を確認すると、ゆっくり腰を降ろす。 「駄目…まだ、慣らしてないんだよ。兄さんっ、やめ…」 「お前の十分濡らしたんだから平気…黙ってろっ」 「駄目だよっ、ちょ…待ってっ」 体を押し返した僕の右手を制し、兄さんは怒ったような口調で言葉を続けた。 「いい…今すぐにでも欲しいんだ、アル」 求められ、懇願され僕はもう止める事もできなくなっていた。兄さんは小悪魔っぽく微笑むとそのまま腰を落としその先に自分の双丘を近づけた。そして僕に見えるようにゆっくりと腰を沈めていく。 「ふ…っ、ん…あっ」 先からずぶずぶと兄さんの中に僕自身が飲み込まれ、少し腰を動かすたびに唾液に濡れた音が教会の中に響き、僕の耳にも届いた。 「ん…あぁっ、アル…アル…」 「しっ…兄さん、声…落として。雪で誰もいないって言っても、もしも人が来たら…」 「あ…」 雪で人が出歩かないと言っても今日はクリスマス、廃墟と言えども教会なんだからもしもって事も考えられるし声が漏れれば誰かが来る可能性もある。僕の言葉を聞き兄さんは咄嗟に両手で口を塞いだ。隙間からこぼれる声、僕の体の上で感じてる体。そして動くたびに伝わってくる体温。 奥までそそり立った僕の楔を埋め込んだ兄さんは、ゆっくりと息を吐いた。 「慣らさないで入れちゃって、痛く…ない?」 「ん…お前のだから…平気」 腹部に軽く手をついた兄さんは、腰をゆっくりと上げそしてまた降ろしてきた。自分で抜き差しを繰り返し、繋がった部分を慣らそうとしている。擦れるたび微かに唾液と体液が交じり合った音が耳に届く。 「ふ…んっぁ、はっ、あ…」 慣らさずに入れた兄さんは痛みに耐え、キツく僕自身を締め付けてくる。肩に掛かっていた金色の髪がぱらりと目の前にこぼれ月明かりがキラリと光を反射させる。 何度も何度も感じ取るように動き、兄さんの息が徐々に上がってくるのが解る。 「兄さん…も…駄目」 「アル……けよ、俺の中で…達けよ」 「う…ふ、っあ」 クリスマスのせい?それともこういう場所のせい?どうして兄さんはこんなにも、今日は積極的なんだろう?こんなに激しくて、可愛い兄さんは久しぶりだ。 「う…あっ、あ…アル…アル。俺も…も、達く…」 目の前で天を向いてそそり立っていた兄さんの性器を、僕は右手でやんわりと擦り上げてやると先端から透明の液体が止まることなく溢れてくる。 「あ、ちょっと待っ…駄目、そんな、したら…達っちゃう」 「いいよ、兄さん。達こう一緒に…」 「うぁ…あっ、あぁぁ」 膨らみを増していた性器が、今にも爆発しそうな位いちだんと膨れ上がったかと思うと、一気に欲望を僕の手の中に吐き出した。同時に僕も兄さんの中に自分の欲望を吐き出してしまう。 「は…っ、ん。あ、あ…アル…」 薄暗い教会の中、全てを吐き出した兄さんは繋がったままぐったりと僕の体の上に身を預けてくる。髪を撫で上げるとうっすらと目を開けた。 おかしいと思われようが、男同士でも本当にこの人を守りたいと思った。兄弟でもいい、どんな関係でも僕には兄さんしかいない。ずっとこれからもずっと… 僕も今更ながらに神様に誓うよ、兄さんの事が大好き。ずっと一緒にいたいって… -松本コメント- 予約限定のオマケ本(完全原稿)です。ホントに数名の方しか目にしてないので、今回こちらにアップしてみました。 教会でエッチ(しかも兄さんが誘い受け)書いてて久々に楽しかった原稿です(笑) (2006年1月8日発行) |